小山絢女 個展 「くべる」
小山絢女 個展
「くべる」
11月29日(金)ー12月2日(月)
OPEN 12:00 - 18:00
レセプション 11月30日 17:00~
小山絢女(こやまあやめ)による個展「くべる」を開催します。
小山は岡山県出身、現在広島市立大学 彫刻専攻の大学院に在学する作家です。
この度の個展では、近年小山が探求している鉄の様々な特性を取り入れた彫刻作品を発表します。
《作家ステートメント》
「くべる」というタイトルは、火を持続させるために重要な過程である焚(く)べるという行為からつけた。
鞴(ふいご/風の生み出し燃焼を促進する道具)にコークスと呼ばれる石炭燃料を入れ、約1000度の高温の中で成形された鉄には、まるでないはずの火の形が残っているように思える。
備前焼作家の父を持つ私にとって、火は幼い頃から身近なものだった。子供達が窯に近寄ることを嫌がるため、父が窯に薪をくべ、作品を焼成する様子を私と弟は遠くから見て育った。一方で母は私たちに外で火を扱わせることを許してくれ、それは遊び道具のひとつだった。
また小学生の頃家の近くの山が火事になり、家から消火活動を見ながら火の恐ろしさを学んだ。
大学の彫刻専攻に進学し石彫実習の鑿(のみ)作りで初めて鉄の加工を学んだ。その後金属実習でより多様な金属加工の技法を学び、鉄という素材の面白さに魅かれて以降、作品制作に鉄を使い続けている。
鉄には硬質で重厚なイメージがあるが、熱された鉄は薄く柔らかい素材に変化し、冷ますと有機的で不安定な形を留めておくことができる。またその性質によって線的で隙間のある造形も可能となる。
私は鉄の持つ多面性を表現の一部として取り入れることで、”火”のように曖昧、不安定で矛盾を孕んだものの中にある美を表現したいと考える。
小山絢女 略歴
1997年 岡山県備前市 出身
2019年 広島市立大学院芸術学研究科彫刻専攻 入学
グループ展
2015年 「ART in 酒蔵」(西条酒蔵通り/広島)
2017年 「20展」(ギャラリー十露/岡山)
2019年 「Exhibition18-19 」(総社吉備路文化館/岡山)
2019年 「彫刻の五・七・五」(沖縄)